企業で働く人を経営資源として位置づけたとき、リソースとみるか、アセットとみるか。企業組織が働く人と事業遂行をどのように結び付けて掌握しているか、時間軸にそって二つの対比で捉えてみるとどうだろう。
短期的な視点をもってすれば、事業や業務を遂行するために用いられるリソースとしてみられるだろうし、長期的な視座をもってして継続的な成長や変化において人が内包する可能を見出せるのであれば、それは何物にも代えがたいアセットとみられるだろう。
一方で、働く側すなわち一人一人がどのような意図(キャリア志向)をもちながら、その組織や職務に携わっているかという事がある。ライフ・プランとキャリア・プランはその人の状況によって変わりながら推移するものだろう。自分自身の可能をどう実現しつつ、またはどのような暮らしを実現しようと思うのか、その意図と働く場である組織や職務そのものと相互の結びつきを築いていくことだろう。
専門性で腕を磨いていきながら働き手としてキャリアを積み上げていくのか、合目的的な組織において継続的な事業遂行に貢献できる働き手であろうとするのか。キャリアと暮らしの中で方向性を探りながら選択を続けていくわけである。
ともあれ、自分自身の良さや強みが、市場でどんな「価値」を持っているのかを見定めながら、その「価値」を有用であると認める組織や職務に関わっていき続けられたら、暮らしと仕事の良好な関係を創っていけるのではないかと思うのである。
これから長い連休が待っている時期であるから、立ち止まって過去と現在そして将来を見渡す機会を持つには丁度いいだろうと思う。
ー穀雨ー