ノマドワーカーと言うらしい

独立してから早満四年になりました。お世話になったクライアントや仕事の仲間の皆様には本当に感謝申し上げたいと思います。右も左もわからない私に貴重な仕事の機会を与えていただいたり、時には励ましやお叱りを頂いたりしながらここまでやってこれました。この仕事スタイルは独立したはじめの頃から気に入っていて、自分の志向する環境はこういうことだったんだと思っています。
最近になって定まったオフィスを持たずに、場所と時間にあまり制約を受けずに働くスタイルを、遊牧民(ノマド:nomado)型、ノマドワーカーと呼ぶらしいです。たしかに、ネットに繋がっていける環境とラップトップPCがあればそこが仕事場になります。印刷とコピーや提案書を製本する作業も都心にいればいつでも外注できますからね。これに加えて、DropBoxやSugerSyncのようなクラウドストレージサービスを利用してドキュメントを保存できますから、データを持ち歩く必要は少なくなってきています。自宅にNASを設置したので、書類キャビネットから引き出すような感覚でドキュメントを手元にダウンロードできるようになっています。働く場所のしばりを減らしてくれるクラウドコンピューティングは仕事の仕方を変える大きな要因と言って良いでしょう。
キャリア形成の枠組みも違った捉え方をもっとしていっていいのではないでしょうか。すなわち、定着志向から、開拓志向に切り替え、ビジネスパーソンとして自立的に会社組織に価値提供していけるように考えて仕事をしていくのです。私自身は十社ほど転職しながら専門分野の経験を得てきたからかもしれません。先行きの不透明感がある世情において、自身の価値を創り出すために力を振り向けていくことが、自由な選択とそれを背負う自己責任を実感して仕事をやっていけるのではなかろうか、と思います。
状況がどのように変化したとしても、一人では仕事はやれません。どんなときにも信頼関係の結べる人と人の繋がりが全ての基盤となって、価値の連鎖を生み出していくからこそ仕事です。一人の環境で仕事をしていても、それが誰かの役に立つことに繋がっている限り、きっと仕事をし続けていけると、そう思うのです。